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女喰い聖書・企画2006年4月4日 【寧々テキスト〜第三話〜】 ■2001年4月19日・更新<続> 『ピンクの封筒』 土曜日。心地いい晴れの昼下がり。俺は4階建てアパートのとある部屋の玄関の前に立つ。 俺「俺ン家からチャリで5分か…近っ!」 インターホンを押すとガチャリとドアが開き、部屋の間取りが見える。一人暮らしの住まいではどこにでもあるごく普通の1DKだ。 寧々「オス…」 そういうと、俯き加減のままそそくさとリビングへ消えていく。昨夜の高いテンションとはまったく違ったすこぶる低いテンションでの出迎え。部屋の”空気”もキーーンと冷たい。ダンボール箱が乱雑に詰まれた狭い廊下を抜けるとリビングのソファに座っている寧々と寧々の女友達が見えた。二人ともどんより暗い。う、う〜〜〜ん…… なんで二人して泣いてんだ…?(T▽T) 目が赤く腫れ、涙がとめどなくこぼれ落ちている。「しまった!」俺は焦る。この場景は修羅場に違いないと思ったからだ。二人は引越しの荷造り中に喧嘩したのだろう。ささいなことから意見の食い違いが出て、いつのまにやら大喧嘩に発展。目の腫れ具合から見て、喧嘩の真っ最中に俺が到着したようだ。俺は暫く考え、この”空気”を柔らかくするために最大限の気を使って言葉を発した。 俺「あ、あの…」 寧々「ちょっと黙ってて!!」 有無を言わせない俺の言葉を遮る寧々の強い口調。それが事態の重さを物語っていた。 俺「ビク!!」 寧々「……今、イイところなんだからさ〜」 俺「………………。」 はい? 俺「え、何が??」 寧々「お前知らねぇのかよー!”ひとつ屋根の下”だよ。見てないの?ちょー泣けるよこのドラマ!」 テレビに映る、あんちゃんと小雪。 俺「あ、ホントだ!録画かこれ?この主題歌もイイよなぁ!ほんの〜〜ち〜いさな〜出来事に〜〜♪」 寧々「愛は〜〜き〜ずついて〜♪ 財津?財津?キャハハ!」 ![]() 「荷造りはどーした。荷造りは(怒)」 「ひょれか、くうへんヒヘホひふけて…(それが偶然ビデオ見つけて)」 あ〜〜ビビった…。てっきり喧嘩したのかと思った…。まったく…お前らは小学生かと。小学生が「一緒に夏休みの宿題やろ〜♪」とか言って結局おもちゃ遊びになるノリかと。10分ほど説教をたれて、荷造りを再開することになる。 俺「ところで寧々ちゃんさー」 寧々「あん?」 俺「下着はどこだ?」 寧々「そこのクローゼットの中のクリアケースの引き出しの中」 俺「うわ!ごめん!とりあえずありきたりのボケをかまして和もうかな〜なんてアハハ!!…って普通に教えんなよ(汗)」 寧々「あん?どうせ言わなくても勝手に探すつもりだろー」 俺「バレてる?(笑) 隙あらば1枚ポケットに忍ばせて…」 寧々「どうでもいいけど、こっち手伝えよー。押入れの中から色んなものが出てきてるの」 俺「お、了解、了解」 寧々「あっちゃー、結婚式の引き出物がたくさん出てきたわ」 俺「おい、これはすごい数だな!っていうかさー、手伝いの駄賃はもちろん、飲みおごりだよな?」 寧々「は?そんなもんねーよ!お前は明日も来るんだから、その時でいいだろー!」 俺「ええ〜〜、マジで〜〜。でも寧々ちゃんの友達は?」 寧々「私の友達は、前もってお礼してんもん。けど引越しが落ち着いたらまたお礼で飲むけどねぇ♪」 俺「ああ、そうですか(T▽T)」 寧々「だからお前は終わったら帰れ! 明日は早いしねぇ☆」 俺「はいはい。わかりましたよ。さっさと終わらせて帰ればいいんでしょ。帰れば!」 寧々「あは☆スネてんの?」 寧々の友達「寧々ー!昔の写真がいっぱい出てきたよー(笑)」 紹介が遅れたが、寧々の友達は、ぽっちゃり体型で人が良さそうな顔をしていて一言で言えば癒し系だ。美人の寧々とはタイプ的にはまったくの真逆だが、仲の良さは二人の雰囲気を見ていてわかる。”美人は美人としかツルまない”という俺の勝手な思い込みが脆くも崩れ落ちた瞬間でもあった。 寧々「マジで!?うっわー懐かしい〜!あ、これって伊豆の温泉行った時じゃない?」 俺「へぇ〜、寧々ちゃんって写真写りだけはいいんだな。よく撮れてるわ(笑)」 寧々「あん?お前ってほんとに感じ悪い男だよなー」 寧々の友達「えっと、これはどこだっけ?どっかの川原に行ったんだよねー」 寧々「あっれ〜〜〜?どこだっけな〜〜?たしか…」 俺「はいはい。写真鑑賞も終わりにしねぇと、先進まねぇぞ」 寧々「いいじゃん、ちょっとくらいさー」 俺「なるほど。さっきのビデオもそういう流れでそうなったんだな?」 寧々「う…」 俺「ン?」 寧々「……?」 俺「なんだコレ?」 大きめの箱の中に入っていた沢山の写真の中に埋もれている1枚のピンクの封筒が俺の目に映った。 寧々の友達「ほんとだ。なんだろコレ?」 寧々「え、なにコレ?」 俺「派手なドピンクで妖しさを放ってね?」 寧々「え、え、え、なにコレ?こんなの知らないかも!」 俺「ハメ撮りかっ?」 寧々「バカだろお前?」 家の主である寧々でさえ、まったく見覚えが無い1枚のピンクの封筒が発見された。寧々はその封筒の中身が何かを思い出そうとし、暫くの間、考えていたが、思い出せなかったのであろう。綺麗に縁取られた二重のまぶたを少しだけ閉じ、深呼吸をしてその小さな胸を膨らませた。意を決したようだった。俺たちが見守る中、そのピンク色に染まった封筒を白く柔らかな指先で封を切る。そしてゆっくりと開けた… |