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女喰い聖書・企画2006年4月4日 【寧々テキスト〜第三十四話〜】 <第三十四話> 2001年6月28日の日記リニューアル 『愛と憎しみの始まり・D』 「らん…変わったね」 この一言が決定的だったのは言うまでもなく、それからの二人はぎくしゃくしまくった。電話をしても互いに無言が多くなり、メールなんてほとんどしなくなってしまったのである。いや…俺からは積極的にメールを送っていたが、返信がそっけない…というのが実のところか。 これは本格的にヤバくなってきたぞ、なんて焦ったって今更ってやつで、刻々と”その日”がやってくる。”その日”ってなんだって?そりゃあ、もう…「その日」だよ。 突然、寧々から電話が掛かってきたのは、あんな言葉を言われてから何日経った頃だろうか。週末に埼玉へやってくるというのだ。そして会えないかと打診してきたのである。俺は会う以外の選択の余地はなく渋々了承する。 おわかりだと思うが、この状況は恋人同士、デートの約束をしたわけではない。お熱い夜が約束されたわけでもない。二人の灯火が消える日、寧々の決断を言い渡される日なのである。電話で吹きかければいいだけの話に思うが、義理人情大好き人間の寧々としては”こういう話”は実際に会ってちゃんと話すべき、と考えているのだ。 約束の週末は、どうしたら二人の関係をラブラブだった頃に修復するにはどうしたらいいか…を考えるには時間がありすぎたはずなのにあっという間にやってきて、とうとう前日になった。俺はウジウジとラブラブだった頃の思い出を懐かしそうに思いふけては悲しんでいただけで結局何の修復方法も見けず、半分、フテ寝のような形で眠りについた。 ……明日になったら俺たちは…… …………………………。 …………………。 …………。 ……。 電話が鳴ったのは明け方の4時を過ぎた頃だった。着信音で目が覚めた俺は携帯のディスプレイを覗き込むと「麻衣子」という文字が浮かんでいた。俺はそれを見届けると携帯を置いて再び眠りにつく。他の女とはもう連絡しない。”その日”が明日に控えているとわかっているのに俺はかたくなにそれを通したのである。 1度切れた電話がまた鳴った。俺は見届けるだけ。切れた。また鳴った…。何度も何度もかかってくる超早朝の電話に嫌気を覚え、これ以上の電話はご遠慮いただいきたい意向を告げるために俺はとうとう電話に出た。もしもし、を言おうかというところで先に相手が声を張り上げて俺の名前を呼ぶ。 「らんまるクン???」 その声は俺の知らない女性の声であった。はて?しばらく声を聞かないうちに声変わりでもしたのだろうかとバカなことを考える俺であったが、次の瞬間、そんなバカな考えは遠くに吹き飛んで、代わりに全身という全身に悪寒が走ったのである。 「麻衣子が手首切っちゃったんだけど!!」 …リスカ? 携帯を持つ手の震えが止まらなかった。 |